「衆院選、1票の原価」
2月6日付日経新聞、
「衆院選、1票の原価3.6円」という記事。
選挙には何かとお金がかかる。
忘れてはいけないのが投票用紙。
ただの紙切れに見えるが、
実はプラスチック製で、
今回の衆院選では1枚3.6円する。
短期決戦で納期が短くなったことで
追加コストが発生、
更に円安進行による原材料費の上昇も重なり、
前回の衆院選より1~2割高くなった。
投票用紙にはプラスチックの
一種であるポリプロピレンが使われる。
水に強くて破れにくく、
折り目をつけても投票箱の中で
自然と開くため開票時間を短くできる。
合成紙メーカーのユポ・コーポレーション(東京・千代田)が
手掛ける合成紙「ユポ」が全国多くの選挙管理委員会で使われている。
各都道府県の選挙管理委員会が
入札で印刷会社と契約し、
そこにユポ・コーポレーションが
投票用紙の素材となる合成紙を卸す例が多い。
今回の衆院選に使う
投票用紙の値段は1枚当たり3.6円。
2024年衆院選(3.3円)に比べ
9%ほど高くなった。
1月26日時点の有権者数は1億351万71115人。
小選挙区と比例代表を合わせて費用は約7億4500万円。
値上げの要因は複合的。
一つは、ユポ・コーポレーションの製品の値上げ。
原料のナフサが値上がり傾向の上に
円安進行で輸入価格を押し上げられた。
もう一つは超短期決戦のスケジュールに
対応するためのコストが増えた。
配送にかかられる時間も
短かったため輸送費も高くなった。
帝国データバンクの会社年鑑によると、
ユポ・コーポレーションの業績は次の通り。
2022/3期売上16,500百万円、
純利益2,079百万円、
従業員347名。
1人当たり純利益6百万円。
高収益企業である。
投票用紙は
ほぼユポ・コーポレーションの製品を
扱っていると思われる。
競争相手がいない。
価格決定権がある。
価格転嫁が容易にできる。
よって高収益が可能になる。
短い納期に約束通りに納めると、
高価格を設定できる。
価格より納期(スピード)に価値が出てくる。
儲かるには、理由がある。