「直感」
ランチェスター経営のテキストに、
下記のようなことが書かれている。
明治に入り、
日本でも産業革命が進んだことで
石炭の需要が急増した。
大正2年ごろは福岡県内に
200社以上の石炭会社があった。
社長の多くは別府に別荘を建て
豪華な生活をしていた。
昭和30年代に入りると、
石炭に代わり石油が増加。
石炭の需要は激減。
業務転換に成功したのは
10社弱(生存率5%以下)。
新商品開発において、
どれに絞るか、
戦略知識とカン、
そして競争相手との力関係を考えて推し進めていく。
(直感:説明や証明を経ないで、物事の真相を心で直ちに感じ知ること)
1月25日付日経新聞、
「私の履歴書」はキヤノンCEO御手洗富士夫氏。
デジタルカメラの台頭には
社長に就任してすぐ危機感を覚えた。
ある家電メーカーの製品に触れてみて
「我々のカメラは駆逐されるのではないか」と感じた。
当社のカメラ部隊はフィルムカメラの成功体験から
「デジタルカメラは本物ではない」と考えていた(無視していた)。
元ビデオカメラ開発の責任者に
「デジカメの画像処理エンジンの開発はどれくらい難しいのか」と尋ねると、
「そんなものはわけないです」という。
「なぜやらないのか」と聞くと、
「予算がないからです」と打ち明けられた。
「ならば、予算は私がつける」と即決。
1年半で開発できた。
これ以上遅れたら、
挽回するチャンスはないと考えた。
IXYのヒットでカメラの命脈は保たれた。
キャノンも間違えたら、
多くの石炭会社のように
転換できなかったかもしれない。
多くの企業は自社の花形商品を
自ら壊して新商品を開発することはない。
映画会社の後にテレビ会社。
今は配信会社。
会社の主役は変わっていく。
デジカメの台頭で御手洗氏は危機感を思えた。
しかし担当責任者は感じなかった。
元ビデオカメラ開発責任者に聞いて、
社内にデジタルカメラの知見があることを知った。
この動きがなかったら、
キヤノンには知見が眠って、
日の出を見られなかったかもしれない。
ほんの紙一重。
社長の直感、
大事ですね。