ブログ版 週刊五十嵐レポート(732号)「独立VAIO 強者の戦略から弱者の戦略へ」
8月20日(木)付、
日経新聞にソニーのパソコン部門から独立した
VAIO(バイオ、長野県安曇野市)が海外進出を始めるという記事。
「電子商取引、ライセンス供与の形をとり、
現地拠点を設けず人手をかけない「軽装備」で行なう。
(⇒「軽装備」は弱者の戦略の一つ。強者は重装備。
強者は現地法人を作ったり、現地企業を買収する。
資本と人員を使う)
データ処理に優れ、
イラストレーターや写真家の使い勝手を高めた
高級機種(想定価格27万円から)を売り込む。
(⇒高価格帯の商品は特殊用途やプロ用を狙う。
ランチェスター「商品戦略」DVDテキスト参照)
量が出る機種ではないが、
品質の高さを浸透させ、
販売機種を増やしていく。
(⇒新規参入はジャンケン法。
最初はグー。次はチョッキ。そのあとパー。
ランチェスター「商品戦略」DVDテキスト参照)
ソニー時代の2013年度は、国内外で500万台以上販売していたが、
新生VAIOは2016年5月国内で30~35万台を目標に置いた。
大幅に規模を縮小した。
価格競争に巻き込まれにくいプロ向け製品を軸に据えた。
独立前の赤字体質から脱却のメドが立った。
新社長(大手商社出身)は
『製品力や技術力は十分だが
、売る力が足りない。
(だから)打つ手はある』と判断した。
そして
『良い物を作ったら売ってもらえるという意識(他力本願)』の改革。
販売はソニーマーケティング任せだった。
自ら営業部門を立ち上げた」
竹田メソッドのテキストでは、
強者の戦略が採れるのは1000社中5社だけ。
残りの995社は弱者の戦略を採用しなければいけない。
旧ソニー時代のVAIOは995社の中にいながら、
強者の戦略を採用して赤字体質に。
独立して小規模になり、
特定の客層(プロ用)に特化した
弱者の戦略を採ってから赤字を脱却。
大企業でも社員は優秀だが、
戦略を知らなかったと言う事実。
そして
「商品3分に売り7分」
も知らかったという事実。
(⇒安心して中小企業経営者は勉強できます)。
改めて竹田メソッドは正しいと確信しました。