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●少子化、ランドセルの話 ●シリコンバレーの話 ●サービスの変動性

「少子化、ランドセルの話」

東京にあるランドセル製造販売会社K社の話。

K社は1925年(大正14年)皮革カバンの製造販売として創業。
1987年自社ブランドのランドセルを販売。
2005年前後から通常のカバン製造販売からランドセル製造販売にシフト。

当時、売上構成の30%がランドセル。
2016年現在は90%がランドセル。

小学校1年生の推移は、
1992年141万人が2016年105万人に減少。

少子化により小学校1年生の人口は減少しているにも関わらず、
K社はランドセルに特化したのは、なぜ?

ランドセルの市場規模は、
2005年約280億円が2015年400~500億円と言われており、
市場は拡大傾向です。

ランドセルの平均単価は、
2005年@31,500円、
2014年@42,400円と年々価格が上昇しています
(ランドセル工業会調べ)。

入学式が4月ですから、
以前は販売のピークが2月~3月だったのが、
12月(冬)⇒10月(秋)⇒8月(夏)へと
年々販売のピークが早くなってきています。

人口が約100万人なので、
ランドセルはMAX100万個
(実際は約90万個と言われています)。

大手K社(東京)とS社(兵庫県)の2社で
40~50万個生産しており、
2社で市場占有率40~50%を占めています
(一方小売からみるとイオンが販売市場の30%を占め、トップです)。

ランドセル市場は伸びているものの、
職人による手作りであるということと
市場規模は小さいために大手が参入してきません。

ランドセルは、小学校に入学すると必ず必要ですが、
2個はいりませんし、小学校を卒業したら2度と使いません。

ランドセルの位置付けは、
ひな祭りの雛人形のようなもの、
おめでたい品物なのです。

価格に関しては、消費者はあまりうるさく言いません
(祖父母たちが孫のために購入するケースが多い)。

K社の年商は10億円強(年々売上は増加傾向)。
既製品・オーダーメード含め2万個を製造販売しています(市場占有率約2%)。
平均単価は@5万円ということになります(きっちり利益を確保しています)。

ニッチな市場です。

 

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