「創業300年」
今年で創業300年の企業
K社から贈り物が届いた。
300年の歩みから、
「商売心得八カ条」というものがあった。
第一条 品質は会社を守る。
高い品質は価格競争に巻き込まれない最大の武器。
第二条 己より強い者の真似をするな、弱い者の真似をせよ!
資本力を考えて、勝てる勝負をする。
第三条 他人が左を向くなら、己は右を向け!
逆も真なり。ブームに乗るな、本来的なものを守れ。
第四条 好景気に投資するな!不景気に投資せよ。
リスクがありコストが高い。
好景気の後に不景気。
第五条 大口の取引は断れ!
小口の取引の数があれば安定。
1社に偏ると主導権を握られる、永遠に続かない。
第六条 地元を大切にせよ!
競争の激しい都会よりも
戦う相手の少ない地元で楽に勝つ。
利益も出る。地元の人をファンにする。
第七条 地域一番になれ!
部分1位+小規模1位=強い。
大手企業に勝てる。
第八条 地域の為に尽くせ、
「積善の家には必ず余慶あり」。
世の中の為、地域の為、地域の為に尽くすこと。
地域に尊敬される人間・会社が隆盛に繋がる。
ITバブル崩壊後の2003年本社および工場を移転。
年商5~6億円に対して投資額10億円以上(全額借入)。
自己資本比率が70%から30%へ。
その期は初めて赤字を計上(4期連続赤字)した時、
私と出会った(それから20年)。
当時、日本酒業界は転換期にあった。
酒屋以外の小売店(コンビニ・スーパー等)で
販売できるようになった。
日本酒製造業は主に酒問屋経由酒屋で販売していたが、
どんどんじり貧になっていった。
このままでは共倒れになる。
日本酒製造業も間接販売から
自ら販売する直販に力を入れなければならなかった。
そのための投資であった。
投資額が多かったため、
減価償却後で赤字だったが、
償却前では黒字を維持していた。
その後、
償却後で黒字を計上して現在に至る。
復活したポイントは3つ。
地域で日本酒のシェアは70%超でダントツの一番。
そして高付加価値を追求した。
3つ目は積極性。エンドユーザーの増加。
当時、自己資本比率70%超なので
敢えて冒険をしなくてもいいという判断もあった。
しかし20数年後の今、
300年企業なっていたかはわからない。