日経「文化売り込む『走る広告塔』」から経営戦略を学ぶｂｙ「町コン」五十嵐

平成25年3月4日、日経新聞＜国際1欄＞「文化売り込む『走る広告塔』」から経営戦略を学ぶby東京「町コン（町医者的経営コンサルタント）」五十嵐勉のブログ。

「自転車に乗ると心も体も軽くなる」。
78歳のいまも自宅から会社までの約40キロを自転車通勤する。
世界最大の自転車メーカー、巨大機械工業（ジャイアント）の劉金標董事長。

「健康のため」に加え、自らが広告塔になることの効果を知り抜いているからだ。

開拓したい市場には自ら乗り込んで脚光を浴びる。
中国では2009年に北京―上海間の約1600キロ、
日本でも12年に広島―愛媛間の約260キロを走破した。

伝えるのはスポーツやレジャーとしての自転車の楽しみ方。
「商品だけでなく文化やライフスタイルを売る」。
劉がたどり着いたマーケティングの極意だ。

ウナギの養殖など様々な事業を経て、自転車生産を始めた。
地道なものづくりの世界は劉の気質に合ったようだ。
世界初の炭素繊維の軽量車体などで、台湾企業としてはまれな高級ブランドを確立した。

売上高の８％相当額は広告などマーケティングに費やす。

スポーツやレジャー用品としての価値観を育てれば消費者は「高級品でも買ってくれる」。
同社の12年の平均輸出単価は571ドル（約５万3000円）と02年の2.5倍。効果は実証済みだ。

●「町コン」五十嵐勉（五十嵐ダルマ）
自転車を売るというよりも「文化」を売る。

自分を広告塔に。
やはり「ハングリー」であり、「タフ」。
日本が忘れかかっているところ。

高価格帯へ。
これから中国や新興国が来る。
価格競争には明日はないことを知っている。

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「町コン（町医者的経営コンサルタント）」五十嵐勉

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