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●足音 ●小が大に勝つ ●信仰は足かせ

「足音」
 
6月8日(土)、日本が議長国を務める
20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議が開催した。
 
「世界経済は2019年後半にかけ持ち直す
との基本認識を維持しつつ、
各国から米中貿易摩擦などが
減速リスクになっているとの懸念が相次いだ」。
 
帝国データバンク景気動向調査によると、
2019年5月動向では前月比1.4ポイント減の45.4となり、
6ヶ月連続で悪化した。
 
今後は消費税率引き上げ前の駆け込み需要が表れるほか、
東京五輪や公共投資が下支えすると見込まれる。
 
しかし消費税率引き揚げ後、
個人消費が一時的に大きく落ち込むほか、
中国などアジア向け輸出の減少がマイナスに働く。
不透明感が一層強まる。
 
飲食業の経営者は、
「豊洲市場の物の動きが悪くなった。
不動産の(賃貸)物件情報が多くなってきた。
年末まで営業して、年明け閉店するところが多くなる。
今なら設備や器材が高く売れると考えている」。
 
運送業の経営者は、
「鉄鋼団地内で動いていないトラックを多く見かける。
物の動きが悪くなった」。
 
製造業の経営者は、
「大型連休前は駆け込みのように仕事が多かったが、
令和の年号になってから動きが弱くなった」。
 
経営の神様、松下幸之助氏は言った、
 
「不景気もまたよし、不景気だから面白いんだ。
こんな時こそ自分の実力がものを言う。
さらに商売に励むならば、発展、繁栄する道がいくらでもある。
 
放っておいたアフターサービスをこの際徹底的にやる。
店の整備を積極的に図る。
甘い経営を排していろいろの方策を考える。
 
貯えた力によって一つひとつ着実に実施する。
その歩みはゆっくりしたものでも、
他が不景気で停滞しているので、
相当のスピードということになる。
 
考えてみますと、
不景気こそ発展の千載一遇の好機である」。
 
来年2020年の夏は
オリンピックで多くの訪日客がやって来て、
多いに盛り上がる。
 
それとは裏腹に
景気動向は下る足音が聞こえてくる。
 
経営を学んでいる経営者は、
千載一遇のチャンスと見て、
貯えてきた力を発揮していこう。
 
成長企業は不景気に一気に伸びる。

 

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