「行動指針」
ランチェスター経営の顧客維持戦略の中に、
「お客の評判で地元No.1になる」というのがある。
そのためには、
業務規則集を作る必要がある。
業務規則集とは、
経営原則と経営方針、
そして仕事に対する心構えをまとめたもの。
ある会社の「経営行動指針(業務規則集)」策定を3ヶ月間支援した。
社長に対して経営に対する思いを語ってもらう。
それを実践するにはどのような行動を取ってきたか。
活字にしていく。
活字にすることは時間がかかる。
普段口では言ってるのだが、
いざ書いてみると手が進まない。
「顧客中心の経営」といっても、
どのような事が顧客中心なのか、
実際どのような活動をしているのか。
スローガンでは意味がない。
「従業員を育てる会社」や
「従業員に優しい会社」はどういうことなのか。
具体的に活字にしていく。
頭の中を口から吐き出す。
時間がかかる作業で、
すぐに利益に反映されない。
どうしても目先の仕事、
目先の売上に走る。
だから中小企業には
業務規則集(マニュアル・作業手順書)等がない。
口で言えば間にある。
その通り。
だから飛躍できない。
進化できない。
覚悟を決めた社長は、
時間を作ってやり続ける。
行動指針を作り、
業務フローチャートを作り始めた。
まずは「営業」から。
そして「請求書発行」「入金確認」「支払」など
経理・総務へ作った。
中小企業の場合、
担当者各人の独特のやり方があり、
表に見えない部分がある。
これをあぶりだして、
誰でもできるように平準化していく。
粛々とやる。
地味な作業である。
各担当者と協力しながらやっていく。
「いい会社にしていく」という柱があれば、
担当者も協力してくれる。
3ヶ月はかかる。
出来たら、活用する。
追加したり、削除したり、更新していく。
業務規則集を基に従業員教育をしていく。
これが教育の差別化になっていく。
独自固有の強みに進化する。
競争相手よりも1人当りの粗利益を高くし、
競争相手よりも従業員の給料を高くし、
競争相手よりも残業を少なく、
競争相手よりも1人当りの経常利益を2倍、3倍にする。
「ダントツ」企業になるためには
「業務規則集」が必要。