「群盲象を撫でる」
戦略社長塾・銀座校(曲渕税理士事務所)に新に参加された社長がいた。
彼は、悩んでいた。
「本は好きで、経営書を読んで、経営に取り入れようとしている。
しかし、それぞれの本がいろいろ書かれており、
言っている事が違うのもあり、どうしたらいいのか混乱している」。
「群盲象を撫でる」ということわざがある。
目が不自由な人たちが動物園で象をさわって、
みんなで象がどういうものであったか話し合った。
象の牙だけ触った人は、
象はまるで槍のようであると言った。
象の鼻だけ触った人は、
象は大きな蛇のようであると言った。
象の足だけ触った人は、
まるで大きな木の根のようであると言った。
象の耳だけ触った人は、
大きなウチワのようであると言った。
一つひとつはどれも正しい。
しかし、これだけで象の全体像をつかむことはできない。
これは経営についても同じことが言える。
経営書に書かれていることや
経営セミナーの講師が言っていることはどれも正しい。
しかし、
象で言えば、牙や鼻や足などの一部を語っているに過ぎない場合が多い。
枝葉のことが多い。
経営の一部分を直すことも大事。
だが、
経営の全体像を大局的な視点がないままに一部分を直しても、
会社全体的に業績は良くならない。
戦略社長塾・小岩校に3年間学んだ社長の後継者が参加し、言った
「当社の業績が良いのは、
テキスト(顧客が特定の地域に集中していると利益性が良くなり、
顧客が広い地域にうすく分散していると、利益性が悪くなる。
市場占有率の原則。
これは集中したことによる効率の上昇である)
に書かれているとおりの事をしているから」。
ランチェスター経営戦略は、
経営全体から見れば基本中の基本。
これをマスターしていれば、
いろんな本やセミナーに参加されていても、
どれを取り入れて、
どれが要らないかがわかってくる。
有益な情報と悪い雑音の区分けができる。
MBAは大学クラスだとすると、
ランチェスター経営戦略は小学校・中学校レベルの基本。
まずは基本をマスターすべき。