「数的有利をつくる」
現在サッカーロシアワールドカップでは決勝リーグで熱戦が続いている。
日本は残念ながらベルギーに2対3で逆転負けをしたが、
そのベルギーは王者ブラジルを2対1で下した。
日本の善戦は色あせない。
元サッカーのコーチをしていた社長の話では、
「サッカーは、2対1をつくるところから始まる。
小さい所でどれだけ2対1を作れるか。
アルゼンチンのメッシに対しても2人もしくは3人で対峙する。
勝てる状況を作りながら進んでいく。
数的有利をどれだけ作れるかでサッカーは決まる」。
カウンターでゴールが決まるとき、
攻める方は確実に数的有利になっている。
サッカーの場合、
敵味方が11人同士。
同じ11人の中で2対1(数的有利)を作り出すには作戦が重要になってくる。
戦いには必勝の条件がある。
第二次世界大戦前、アメリカの数学者のコープマンは
ランチェスター法則とゲームの理論を組み合わせて
効果的・経済的に且つ研究をして、
その結果「2.83対1」を導き出した。
必勝の根拠を数学で計算した。
経営に応用すると、
1年で1位になるときは競争相手よりも2.83倍が必勝の条件になる。
3年で1位になるときは√2.83倍。すなわち1.68対1が必勝の条件。
5年で1位になるときは√1.68。1.3対1が必勝の条件。
有利な方を1とすると、
不利な方が必ず負ける必敗の条件になる。
3年では1対0.6。
5年では1対0.77。
競争条件が同じ場合、
一定以上の開きがあると
人間の努力の限界を超えてしまうので、
勝つことはできない。
小さな会社は、全体では勝てないかもしれないが、
小さな部分、局地戦で数的有利を作り出せば、
厳しい経済環境下でも勝ち残ることは可能。
ランチェスター経営の言葉では、
「小規模1位主義」「部分1位主義」という。
サッカーでは、
1人のスーパースターだけでは勝てないことが解った。
やはりチームである。戦略である