「振り回される事態を避ける」
11月8日付日経新聞、
「中国需要霧消 漁に打撃」という記事。
8月下旬に始まった中国による
日本産水産物の輸入禁止措置のあおりで、
国内各地で漁を抑制する動きが出ている。
農林水産省の9月輸出統計によると、
加工品を含んだ水産物の輸出額は
330億円と前年同月比2.7%増。
一方、中国向けが8億円で
同90.8%(-72億円)の大幅減。
国別では、中国が減少した一方、
香港は126億円と同86.9%増(+59億円)、
米国は58億円と同101.5%増(+29億円)。
輸出額の減少は
ホタテが53億円減、ナマコは10億円減。
識者のコメント、
「政治的な背景による輸入規制は今後も起こりうる。
その度に生産者や加工・流通企業が
振り回される事態をさけなればならない」と。
(漁業関連者は東電の補償を受けることが可能、
最終的には懸念はないかもしれない)
小さな会社でも類似したことは起こりうる。
受注型産業や下請け業において、
営業力の弱い会社は売上を特定企業に
50%~100%占めていることがある。
何らかの事情で受注が止まると、
すぐに倒産することもある。
それを避けるためには
1社に対する依存度を10%前後
にまで抑えていく必要がある。
(特定の会社に自社の生殺与奪権を与えない)
商品にライフサイクルがあるように
顧客にもライフサイクルがある。
どんなに売れている商品でも
顧客の状況や時代の流れで
買ってくれない時が来るかもしれない。
識者が言う
「振り回される事態を避ける」とは何か。
どういう顧客を自社の顧客にするか。
その顧客をどう増やすか。
顧客の決め方で会社の将来が決まる。
顧客を創造する営業力、企画力が試される。
漁業関連者の中でもこれを機に、
市場経由で国内・海外に販売していくことから、
自社が直接エンドユーザーへ販売していくことや
加工業者と連携して自社独自の販路を
開拓することもありうるだろう。
ピンチはチャンスと受け止める所は強くなっていく。