「成功の反対は?」
30年前、札幌でリース会社に勤務(転勤で赴任)していたとき、
同業他社も同じく転勤族で独身のため、
プライベートでは頻繁に交遊していた。
最近、東京で札幌時代のみなさんと飲み会をした。
多くの方が60歳を越え、定年を迎えていた。
嘱託で65歳まで勤務し、65歳から年金生活。
65歳までなんとか耐えていく。
休日にヨガを習っている人がいる。
ヨガの先生が生徒を集めたら、
教室を開くといって、生徒を集めて、
教室の運営をボランティアで5年間やっている。
「それ、本格的にやったら、面白いんじゃない。
ビジネスになるかも」と言ったら、
「いや、無理。できない」という返事。
「ヨガのインストラクターになる気はないの」と聞くと、
「無理。できない」と答える。
私は、20年前にリース会社を辞め、
コンサル会社に勤務後、11年前に独立起業。
リース会社の同僚(サラリーマン)とは
考え方の違う人間になっていたことに気づいた。
「成功の反対は?」
「失敗!?」。
成功とは、目的を達成すること。事業などを成し遂げること。
では失敗とは、やってみたが、うまくいかないこと。し損なうこと。
(広辞苑より)
最初からうまくいくことはない。
失敗を続けて、成功に近づく。
実は成功の反対は、「何もしないこと」ではないか。
「不作為」。
不作為とは、あえて積極的な行動をしないこと。
ドラッカーの言葉を思い出した。
「情報を知識に転換し、
その知識を行動に具体化することこそ、
マネジメントの役割」。
「経済活動の本質は現在の資源を将来の期待のために使うこと、
すなわち不確実性とリスクにあるからである」。
「企業家精神とは気質ではなく行動である。
その基礎となるものは、勘ではなく、原理であり、方法である」。
行動を起こすとリスクは伴う。
結果が見えない、不確実性である。
それでも成功を信じ、原理原則に基づいて前に進む。
これが経営者(企業家)。