●「夢と希望」
先週に続いて、イタリア企業視察に同行した会社の話。
今回はM社(墨田区)。M社はニットの縫製会社、
メインはOEM生産(東北地方に2工場)。
新に自社ブランドを持ち、高単価商品を販売している。
我々が身につけているニット製品の
およそ97%は海外製(主にアジア)。
日本製は3%にすぎない。
墨田区にある大半の縫製会社の国内工場は、
東北地方にある。
工場は過疎地域に多く、
従業員の採用には苦労する。
待遇面を良くしないと人は集まらない。
待遇面を良くするには
工場の加工賃(加工賃の70%~80%が人件費)を
上げる必要がある。
高額商品を作って売らなければ、
加工賃は上がらない。
加工賃に上限(安く作る)を決められると、
工程の何かを省かないとできない。
考え方として、
自分で価格をつけられる自社商品と
独自性を持った技術で他と比較することができない差別化の2つ。
加工賃はいっぱい払うから
お互い良いものを作っていこうとすると
いろいろなアイディアが出てくる。
加工賃が上がってくると
工場の従業員も喜んで作ってくれる。
若者に「夢と希望」を持って働いてくれないと
我々の縫製業界に明日はない。
イタリア企業視察でみんなが印象に残ったのは
ブルネロ・クチネリ社。
同社の商品は、
世界の富裕層が愛用している高級ブランド品。
ローマやミラノのような大都市ではなく、
ペルージャ近郊のソロメオという村に本社を構えている。
村の8割の約1400人が従業員、
イタリアの平均賃金より高い給料を払っている。
同社はカシミヤ製品に経営資源を集中。
数十年かけて地元に魅力的な働き口を生み出し、
若者たちに地域への誇りを呼び起こした。
イタリア伝統の職人の技術が若者に受け継がれている。
高付加価値をつけて、
地域活性化の手本となった。
墨田区の志ある縫製会社の数社が、
ブルネロ・クチネリ社のような
企業風土をつくるべく動き始めている。
栢野克己(かやのかつみ)さん(福岡市在住)から
東京に立ち寄るのでセミナーの開催依頼がありました。
栢野さんは、
私よりずっと前から師の竹田陽一から
ランチェスター戦略を学んでいました。
私にとっては兄弟子にあたります。(急なので慌てました)
彼は
2002年、「小さな会社の儲けのルール」(竹田陽一と共著)がベストセラー。
今でも売れています。
私はこの本でランチェスター戦略及び竹田陽一を知りました。
昨年12月日経BPより「小さな会社の稼ぐ技術」が発売。
アマゾンで部門1位に!
5月11日(木)14:00~16:30、TKF会館(東京ニットファッション工業組合)6階会議室
(墨田区両国4-37-2)にて栢野さんのセミナーを開催します。
テーマ「小さな会社の稼ぐ技術」。受講料5,000円(税込)。
私と違い、
楽しく笑って最新の成功事例を聞くことができます。
東京及び近郊の社長には必見です。