「冬至の日にやることは」
論語の中に、孔子は、
「自分はあと何年か経つと50歳なるが、
それまでに易経を学べば、
その後は大きな過ちはなくなるだろう」と言っている。
私は50歳過ぎてから
易経の本を読んで学び始めた。
しかし難解で挫折した。
今年初めに
竹村亜希子氏の易経講座CDを聴いてみた。
すると点と点だったものがバチバチと繋がり、
線となった。解り始めた。学びを再開した。
易経とは、
占いの書物として発展、
その後古代中国の君主が学んだ帝王学の書になった。
易経を読むと、
占わずして時の変化の兆しを察する洞察力、
直感力を身につけることができる。
時の変化を見抜くことに
特化した「時と兆しの書」と言える。
易経には、
世界は絶え間なく変化する(変易)、
しかしそこには一定不変(不易)の法則が貫いている。
その法則を理解すれば、難しいことではなく平易に対処できる(易簡)。
これを易経の三義という。
「見る」と「観る」。
見るは現象を見る。
観るは読み取る(洞察)。
易経では「観る」を重視する。
もうすぐ冬至。
1年で昼が最も短く、夜が長い日。
易経では、一陽来復の日。
冬から春が来ること。
これから日が長くなる。
しかし体感ではこれから寒くなる。
現象と兆しにはタイムラグがある。
(ここが易経の面白さ)
冬至の日に、一からやり直す。
ゆっくりと一年の大計を立てる。
古代の王も関所を閉鎖、
商人・旅人も歩を休め、
静かに思う日であった。
孔子が理想としていた国(周王朝)時代は
冬至が正月であったらしい。
ゆえに元日は外で出ない。
2日目から物事を始める。(書き初め等)
今年の冬至は12月22日の日曜日。
多くの方はお休み。
そこでその日は早めに起きて、
静寂な時間を過ごし、
そこで来年の大計を考えてみてはいかがだろうか。
また、冬至占というのもある。
100円1枚と10円5枚の計6枚で占うものがある。
当たるも八卦(易経では「はっか」)、当たらぬも八卦(「はっか」)。