「何をもって憶えられたいか」
ドラッカーが少年時、
学校の宗教の先生は「何をもって憶えられたいか」と生徒に尋ねた。
それ以来、
ドラッカーはこの言葉を自分自身に問いかけながら
仕事を続けたと言われている。
自分はどういう存在として記憶にとどめておいてもらいたいか。
全ての人に歴史に残る偉人を目指せといっているわけではない。
今の自分よりちょっとだけよい自分を思い浮かべながら、
日々を過ごすようにする。
毎日の一挙手一投足が自然と「なりたい自分」へ向かっていき、
5年後、10年後には自分が確実に変わっていくことを実感する。
(「100分de名著マネジメント」より)
経営でも応用ができる。
世の中には多くの企業が存在する。
その中で、
「何によって自分の会社を憶えられたいか」、
「何によって自分の会社を知ってもらいたいか」
ということは重要なこと。
まず競争力のある・特徴のある商品・サービスを作り上げていくこと。
「自分はどの商品で人々に憶えてもらいたいか」の目標を決める。
次はこれを実現するための戦略を考え、実行に移す。
商品・サービスに差別化できない場合は、
営業地域を絞り、重点地域を作り、顧客の占有率を高める。
または、
業界・客層を絞り、重点業界・客層を深く掘り下げる。
これらのことを意識して実行を続けていくと、
「他社には負けない」
「他社に必ず勝てる」というものができてくる。
K地域の水回りの仕事であれば、O社に頼もう。
E地域の修繕・リフォームならA社。
鋼材の配送ならば、O運送に任せる。
小さい会社ならではの一点集中することで
顧客に選ばれることができる。
(小岩で寿司なら「末廣」)
逆に中堅・大企業になると
総合化・複合化していくにつれて、
「何をもって憶えられたいか」が薄まっていく。
(迷走しているO家具は正にココ)
ドラッカーはこうも言っていた。
「その仕事はワクワクドキドキするか?」
「しないものは止める」。
何をもって憶えられたいか。
自問自答し続けよう。