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●井の中 ●ソニーのCEO ●風を観る

「井の中」

「井の中の蛙大海を知らず」は、
中国の故事「荘子」にある言葉。

井戸の中に住むカエルが、
東海に住むカメに自分の住居の楽しさを自慢。

カメが海の話をして、
海は千里も遠いうちに入らず、
千仞(せんじん)の高さも海底の深さに達せず、
時の長短や量の多少で計れないのが東海であると語った。

カエルは驚いて、
返す言葉もなかった。

これは、
自分の狭い知識や考えにとらわれて、
物事の大局的な判断ができないことを意味する。

また、
世間知らずやひとりよがり、
狭い世界に閉じこもっている様子を
指す言葉としても使われる。

米屋の話。
米屋から新米の調達の相談を受けた。
資金調達の話はすぐに終わった。

次に米の代金が1.8倍になった。
なかなか売価に転嫁することが難しい。
値上げしたら取引が打ち切られる恐れがあると。

ここで現実を話した。

値上げできなければそこで事業は終わり。
値上げできない会社が潰れていくか、
廃業していくだけ、市場から消えていく。

値上げできる会社だけ生き残れる。

この米屋は消費者へ小売りはしていない。
全て飲食店向けに米を卸している。

値上げを認める店はお客で、
認めない店はお客でないと割り切ること。
一緒にメニューの改定をすること。

しばらく経ってお礼に来た。

「厳しいことを言ってくれたお陰で、
きちんと値上げ交渉して、
値上げができました。

全く世の中のことが見えていませんでした。

今は逆に良い環境になりました。
同業者が米の在庫がないのです。

今は米の在庫がある米屋が強いのです。
うちに在庫があることを聞きつけて飲食店が
米を売ってくれと言ってきます」。

そこで私は言った。
「今が良質の顧客を作るチャンス。
値上げした米を仕入れて、
メニューを値上げできる店を大事にすること。

そして
顧客の店を地図に落とし込むこと」。

米屋は、
「頭の中にはあるんですが・・・。」。

「地図を買って、そこに落とし込むと客観視できる。
己を知る。敵を知る。

無駄が見えてくる。
対策が見えてくる」。

米屋はいままでそんなことをしてこなかった。
まさに「井の中」。

これじゃ廃業してもおかしくない。
残されたチャンスに期待しよう。

 

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