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●ロス(損失)は音がしない ●ほたて御殿 ●役に立つとは

「ロス(損失)は音がしない」
 
江戸川区在住の士業が横浜に事務所を構えている。
通勤時間は片道1時間半、往復で3時間。
「その移動時間はもったいなくないか」と訊くと、
 
「電車の中で本読んだり、
勉強する時間に当てているからムダではない」と答えた。
 
サラリーマンなら会社の辞令により転勤はある。
しかし自営業でこれはどうか。
 
営業マンを喩えにすると、
営業マンの仕事は大きく3つある。
 
お客との面談時間と、
社内業務時間、
そして移動時間。
 
粗利益が生まれるのはお客との面談時間。
必要だけれども社内業務時間と移動時間は粗利益は生まれない。
 
取扱高が小口のビジネスの場合、
営業地域を狭めて、特定地域にお客を密集してつくらないと
利益性が良くならない。
 
小口のビジネスで遠距離営業するとロスが大きくなる。
 
小売業、飲食業でも近距離で展開するのが原則。
遠方に店を出すと、
 
1.お客の傾向や好みがつかめない。
2.競争相手の動きがつかめない。
3.本店からの出張回数が多くなる。
4.支店の従業員教育ができない。
5.運営の統制がとれない。方針と違った仕事をする人が出てくる。
 
小口販売をしている会社で営業マンが10人いる。
遠方は神奈川、静岡、群馬、茨城まで出かけている。
 
今まで社長が戦略を立てず、
営業マンの自由にやらせた結果、
赤字が続いた。
 
今は、
営業マンの「移動」「社内」「面談」の時間を調べ、
近距離・狭域営業へ転換し、
黒字化を目指す。
 
飲食店。
1店舗目が上手くいき、
調子に乗って2店目を離れたところに出店。
 
同じ業態で出したが、客層が違った。
全く対応が異なり苦戦を強いられた。
 
そうなると上手くいった1店目も思わしくなくなった。
社長曰く、「ちょっと離れただけで運営を管理するのも難しい」。
 
移動時間は、営業マンからすると仕事の一部。
経営から見ると必要だけれどもロス(損失)。
このロスは音がしない。
 
経営を勉強していない社長には気がつかない。
 
移動で30分かかった江戸川区在住の会社が、
主力現場の浦安に本社を移転することを考えている。
 
移動時間をいかに縮めるか、社長の工夫次第である。

 

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