「もう一つ上のステージ」

9月10日付日経新聞、
「ハワイアンズ、米社傘下に」という記事。

米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループが
東北の温泉リゾート施設「スパリゾートハワイアンズ」を
運営する常磐興産を買収する。

フォートレスは
レジャー施設の運営ノウハウを持つ。
ハワイアンズへ訪日客を呼び込み事業拡大を図る。

常磐興産は22年3月期まで4期連続赤字。
コロナ明けで改善。
25年3月期予想は売上高161億円、純利益13億円を見込む。

ただ、
国内客が中心で訪日客を呼び込めていない。

フォートレスが経営することで、
新たな設備投資をし、
料金の見直し、
ホテル、ゴルフ場へのきめ細かなサービスにより
事業拡大を目指す。

外部による、
もう一つ上のステージへ登る。

小さな会社による
「もう一つ上のステージ」とは何か。

現状のままでは限界がやってくる。
社長一人の属人性だけではやっていけなくなる。

それに気がつか。

社長の「性格」は変えられないが、
「考え方」は変えられる。

経営戦略は、
経営競争の勝ち方のルール、
たまはその知恵。

ルール化にすると応用ができる。
再現性も高くなる。
従業員の能力の個人差が少なくなる。

いつも忙しく
バタバタしている社長がハタと気がついた。

「そうか、戦略とは、再現性なのか」。

どうすれば再現性を高めることができるのか。
「手順書やマニュアルがないため、
従業員の仕事にムラがあった。
まずは手順書をつくること。
そして従業員と意思疎通を図ること。平準化を目指す」。

従業員15人の会社では、
社長と専務の二人が会社を引っ張っている。

業績は良いが、
10年先を見たら、不安である。

従業員は言わないと次のことをしない。

まず明文化をする。
経営に対する方針と行動基準を作った。

それを基に従業員教育を行いレベルを上げていく。

今のまま、
何もしなくても数字は作れる。

しかしこれでは、会社は成長しない。

上場企業にはモノを言う株主がいる。
未上場の小さな会社にはモノを言う株主はいない。

社長の中に向上心・研究心がないと
現状に満足する。

殻を破るために、
もう一つ上のステージを目指してほしい。