「USJ、大阪に集中」より
5月12日付、日経新聞に「USJ大阪に集中」という記事。
「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)を運営するUSJは、
沖縄県でのテーマパーク新設計画を白紙にすると表明した。
同社を買収した米親会社が採算面から
大阪に次ぐ第2の拠点への投資に難色を示した。
アジアに相次ぐテーマパーク新設をにらみ、
経営資源を大阪に集中して大競争時代に備える」。
「東の東京ディズニーリゾート、西のUSJ。
国内のテーマパーク2強の戦いは足元ではUSJが優勢で、
15年度の入園者数は14年度比9%増の1390万人と2年連続最高だった」。
(ディズニーリゾートは15年度の入場者数は
3019万人と3年連続で3000万人を超えている。
ただ前年度に人気イベントがあった反動もあり、
前年を4%割り込むなど集客力は伸びなかった)
近年USJが勢いがあるものの、
全体から見れば、
ディズニーリゾートの方がUSJより2倍以上の集約力があります。
「ライバルは国内だけではない。
今年6月に中国・上海にディズニーリゾート、
19年にはユニバーサル・スタジオ北京がそれぞれ開業予定。
USJの来場者増をけん引してきたアジア客の争奪戦は国境を越えて激しくなる」。
ランチェスター経営でみると、
USJは強者ではなく弱者になる。
地域戦略によると弱者は遠方に進出すると、
1.多くの人手が必要になる。
2.途中でロスが出る。戦力の低下をきたす。
3.お客の傾向や好みがつかめない。
4.指揮や統制が執りにくくなり、全体の力が弱くなる。
USJの競争相手は、
東京ディズニーリゾートだけではなく、
中国のディズニーや同じUSJになる。
そうなると沖縄に進出して、
分散するより、
強みをより強くするために
大阪に経営資源を投入するのは
弱者の戦略になります。
ということで、
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの経営判断は正解です。