「二極化」
10月8日付日経新聞(夕刊)の「値札の経済学」は
「めがねに格差、進む二極化」という記事。
めがねの売れ筋価格が二極化してきた。
高額タイプと低価格タイプがシェアを高めている。
高い眼鏡の平均価格は
5年前から2割近く上昇し、
10万円超も珍しくなくなった。
国内の単価は
22年時点、2万924円(4年前から横ばい)。
しかし、
国内売上高上位100店の販売実績では、
3万円以上が35%(10年前の2倍強)、
1万円未満も26%(10年前のほぼ2倍)。
二極化。
低価格帯を扱うJINS(ジンズ)、
Zoff(ゾフ)は店舗数の拡大が目覚ましい。
22年時点、
めがねの店舗数1万560店のうち
低価格帯中心を扱う店舗数は
2366店と22%を占める(10年前は約10%)。
金子眼鏡は平均購入価格が7万6017円、
フォーナインズでは8万1000円
(ともにジャパンアイウェアJEH傘下)。
本社がある福井県鯖江市は
国内産眼鏡フレームの9割を生産。
金子社長、
「多少高くても、
デザインや着け心地にこだわる人が増えている」と。
円安の影響もあり、
訪日客売上が伸びている。
(1人当り) 粗利益 販管費 人件費 経常利益 (単位千円)
ジンズ23/8期 11,001 10,053 2,965 731 売上高732億円
パリミキ24/3期 9,237 8,710 3,613 707 売上高499億円
JEH 24/1期 16,938 10,806 4,751 5,323 売上高135億円
有価証券報告書によると、
低価格帯のジンズやパリミキより
高価格帯のJEH(金子眼鏡・フォーナインズ)の方が
1人当りの粗利益・経常利益は大幅に上回っており、
低価格帯企業より従業員に対して厚遇である。
記事をよく見ると、
1万未満、
2万~3万未満、
3万~5万未満、
5万以上と大きく4つの層がある。
地域、客層によって
商品群が変わっていく。
5万円以上は1割未満
(眼鏡業界では大手が苦手)。
低価格帯は眼鏡が壊れたとき、
修理はせず、新しい眼鏡を買わせる。
高価格帯は修理をする。
どちらがいいか、顧客の価値観次第。
(私は金子眼鏡)