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●生き残りの理由 ●地震後の熊本 ●販売部隊の管理2

「生き残りの理由」

マンガ、コミックスに特化した製版会社S社(社員44人)の話。

1970年代~1980年代ではO社の「中○時代」や
G社の「中○コース」の製版を一手に引き受け、
業績は順風でした。

ところが1990年代になってからO社の「中○時代」や
G社の「中○コース」が相次ぎ廃刊になり、
O社、G社がともに業績不振に陥りました。

その影響をS社はもろに受けました。

当時からマンガの月刊誌の仕事を請けていたところから
マンガに特化していきました。

当時の製版業界では新聞の広告等が主流であり、
マンガの仕事は傍流としてバカにされていました。

新聞の広告の仕事は簡単で付加価値も高いものでしたが、
安くても定期的に仕事があるマンガの仕事に重点を置くようになりました。
やがて新聞の広告等の仕事は減り続けました。

さらに製版業界において追い討ちをかけたのが、
アップルのMACの登場です。
MACの出現で、写植や製版の仕事が激減したのです。

都内に製版会社が200社以上あったのが
今では20社までになりました。

生き残りの理由を聞くと、

一つは、必要に迫られて、マンガに特化したこと。
そして同業者がマンガに振り向かなかったこと。

二つ目は、出版業界の変化は激しいが、
その変化が許容範囲だったこと。
設備投資に資金があまりかからなかったこと。

S社にはちゃんとした経営理念はありませんが、
社内でよく聞かれている言葉は、

「間に合わせろ」。

雑誌・コミックスの発行日は決まっています。
逆算して期日が決まっており、
その期日までに間に合わせなければなりません。

間に合わなければ、
信用が失墜し、
明日から取引できなくなります。

ですから徹夜も辞さない。
そのため会社には宿泊施設が完備しています。

どんな会社にも危機は訪れます。
特に顧客の衰退が自社の衰退に直結します。
その時、次の手を打つべく決断をしなければなりません。

ドラッカーは企業にとって今日行なうべき仕事の1つに、
「明日のために新しい事業を開拓する」と言っています。

S社から学びました。

 

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