町コン「セミナー」「講義」開催スケジュール

●常識を覆す ●お陰様で800号 ●マーケティングとは何か

「常識を覆す」

今年の新商品で売れたものに
「おじいちゃんのノート」があります。

このノートは、
水平開きで折り目の中心部分が膨らまず、書きやすいのです。

そのことが12月17日NHKBS「経済プロントライン」で放映されました。

東京都北区にある中村印刷所(家族3人で経営)の
中村輝雄社長(73歳)が製本職人(80歳)と
2年かけて開発して作ったものです。

きっかけは、
ある展示会に出展されたときに、学生らしき若者が
「ノートは真ん中が膨らまなければ使いやすいのだが」
という声に耳を傾けました。

今のままでは売上はジリ貧で廃業。

「これをやったら認められる。やってやろう」
ということで開発に着手。

実現の鍵は新たな接着剤の開発。

通常のノートは、背表紙に厚さ3mmほど接着剤を入れます。
これだと折り目の中心部分が盛り上がります。
これを1mm以下にすれば水平開きが可能と仮説を立てました。

そのために接着剤の配合を100通り以上の試行錯誤して、
新たな接着剤を作り出しました。
紙の接着剤だけではなく、木や鉄の接着剤も使用しました。

業界の常識では考えられない模索でした。
(大手企業が何度も試みて失敗していました)

新商品を作るには、
「何を、どうしなければならないのか」、
今まで常識と考えられたことを、一つひとつ疑ってみること。

すぐに良い考えは出ませんが、
何度も何度も考えやっているうちに
今までとは全く違った作り方が出てくる場合があります。

2年かけて開発した
「水平開きノート(おじいちゃんのノート)」ですが、
さっぱり売れませんでした。

販売ルートを持っていませんでした。
そのため在庫の山を築きました。

やはり商品3分に売り7分。
新商品開発するときには売り方を考えておく必要があります。

起死回生の一打は孫娘のツイッター。
「うちのおじいちゃんのノート、費用がないから宣伝できない。
ツイッターの力を借りる!欲しい方あげるので言ってください」。

ここから火がつき、今では20万冊売れました。
大手ノート会社とも業務提携。

常識を疑い、一つひとつ潰して、
やがて常識を覆す。
新商品とはこういうものなんですね。

 

お問い合わせ

お電話でのお問い合せ 03-3659-7703 
営業時間: 定休日: