「営業しない。競争しない。値引きしない。」
2年前に後継者に社長を譲り、
悠々自適な会長がぶらっと社長塾に顔を出した。
10年前、社長塾に通っていたときの会社は、
売上高8億円、経常利益3億円だった。
現在新社長になってからも好調で、
売上高15億円、経常利益8億円(従業員30人)。
経営理念は、
「たとえ小さくても存在感があり続ける会社になる」。
小さな穴を深く掘る。
得意な事を追求して深く掘る。
どこにも負けない技術やノウハウを身につける。
営業はしない。
飛び込み営業をしたことがない。
競争はしない。
どこかの会社と競争をしたことがない。
見積を出したことがない。
値引きはしない。
こちらの値段に合わなければ買わなくてけっこう。
商品のカタログを制作し、
価格表をつけて顧客に配布する。
裏面が発注書になっている。
購入者はコピーをとって、FAXで申し込む。
すぐに受託のFAXを返信する。
営業マンはいない。
受けた仕事は一所懸命やる。
死ぬ気できちんとやる。
そのお陰で、
顧客から顧客の紹介が増え、現在に至っている。
商品(機械)は絞る。
大量に在庫を持つ。
他社を圧倒する。
ダントツの日本一。
本人は競争が嫌いだといっているが、
それは圧倒的1位なので、
他社が好き好んで(負ける)戦いを挑まない。
戦わずして勝つ方法。
儲ける会社を作るのではなく、
儲かる会社を作る。
儲ける会社は、交渉したり、値引きしたり、
1円でも多く稼ごうとする。
儲かる会社は自然に儲かってくる会社。
今月はこれだけ売上が必要だから
頑張って数字を作るということはしない。
顧客が必要としていることを何とかする。
創意工夫をしながら答えてきた。
その結果、数億円の利益が出た。
利益が出れば、社員に還元する。
お陰で会社は上手くいっている。
2年前に第一線を退いていて尚且つ、
毎年過去最高の業績を更新し続けている。
儲かる仕組みが構築されている証拠。
ダントツの1位商品。
営業のいらないカタログ販売。
アナログの顧客対応力。
ムダがない。
余計なことはしない。
参加された経営者たちは貴重な話を聴いた。